【源泉所得税】期限を越えてしまった場合に発生する税金
池袋の税理士・公認会計士の伊勢です。ご覧いただきありがとうございます。
源泉所得税は、給与や報酬を支払う際に会社(源泉徴収義務者)が予め差し引き、原則として翌月10日までに国へ納付することになっています(所得税法183条1項)。
もし、納税の失念等によって、納期限を過ぎてしまった場合、不納付加算税と延滞税が課される可能性があります。ただし、一定の条件を満たす場合にはこれらが免除されます。
不納付加算税
不納付加算税は、源泉徴収義務者が納期限までに源泉所得税を納付しなかった場合に課されるものです(国税通則法67条)。税率は以下のとおりです。
原則:
納付すべき税額の10%
特例:
以下のいずれかの場合は、納付すべき税額の5%
①納期限から1か月以内に自主的に納付した場合
②税務署から指摘される前に自主的に納付した場合
延滞税
延滞税は、遅延利息としての性格を持つものです。納期限の翌日から納付日までの日数に応じ、日割りで計算されます(国税通則法60条1項5号)。
税率(令和7年適用例)
納期限翌日から2か月以内:年2.4%
納期限翌日から2か月超:年8.7%
例:源泉所得税10万円を41日遅れて納付した場合
→ 延滞税 ≒10万円×2.4%×(41/365)=約270円
救済措置
まず、少額の不納付加算税・延滞税は、事務負担とのバランスから課税が免除されることになっています(国税通則法119条4項)。
不納付加算税:
5,000円未満の場合には課されません。
例えば源泉所得税が8万円で、自主的に納付したことで5%が適用される場合、不納付加算税は4,000円と算定されますが、5,000円未満なので課税されません。
また、以下のどちらの要件も満たした場合にも、不納付加算税は免除されることになっています(国税通則法67条3項)。
・直前1年以内に源泉所得税の納付漏れがないこと
・納税期限後1か月以内に納付していること
延滞税:
1,000円未満の場合には課されません。
まとめ
成長企業であれば、従業員が増えるとともに源泉所得税等も増加します。源泉所得税の金額が増えれば、不納付加算税や延滞税の金額も増加します。これらは本来不要なコストですので、日ごろから納期の管理を徹底することが重要と考えます。
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